◇◆巌流島◆◇

 

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監督・脚本: 千葉誠治

 「新しい武蔵が見れます」とモックンが宣っていたので、観てみました。
 確かに、新しいわ・・・いろんな意味で。
 巌流島決戦前後の武蔵の心境が何故にこうも変わるか、という謎を解明するわけですが、
 ある意味凄いオチだ。なによりも美味しかったのは漁師の末っ子(ロンブー田村氏)で、何よりも哀れだったのは佐々木小次郎(西村雅彦氏)。当時、大河ではジャニー松岡君がえらい勇ましく演じておられましたが・・・。西村氏が勇ましくないのではなく、あれじゃあ、佐々木が死んでも死にきれんだろうという意味で・・・。


 さて、主役の武蔵(本木雅弘)。ワイルドです。ヒゲもぢゃです。
そして相変わらずいい体してる( ̄□ ̄;)!!
 当初の武蔵は殺戮好きで、自分が気に入らなければざっぱざっぱと殺していきます。まさに「男は殺す、女は犯す」・・・野獣郎(by新☆感線)のよう。俺様至上主義で、いちゃもんをつけてきた漁師を殺し、その兄弟の末っ子助蔵に船を漕がせて巌流島へ向かいます。
 漁師はなんとか武蔵を巌流島は行かせようとしません。一度船から突き落としますが、武蔵は魚をくわえて海から上がってきます。
 生魚がよく似合っています。
 「天下の剣豪宮本武蔵が漁師ごときにやられるか!」
 ・・・言ってる側から、櫓で叩かれ一発KO
 

 さて巌流島に到着。漁師は子細を佐々木側に説明しようとしますが、「武蔵覚悟!」
思い切り間違えられています。佐々木氏殺る気満々。天下の「ものほしざお」を鞘から抜きます。
漁師は逃げる、佐々木は追っかける。立会人「武蔵! 逃げるとは卑怯なり!」・・・武蔵は船の中でのびてます。
 ここで巌流島の名場面、海岸沿いを走り、捨てた鞘を助蔵が拾い「武士が鞘を落とすんじゃねぇよ」・・・ここは所謂「小次郎敗れたり」のシーンですね。
 漁師は鞘と櫓で応戦。というか、追っ払う。佐々木の刀が振り下ろされる。刃が船に引っかかる。ここぞとばかりに漁師が佐々木を打ちのめす。
 ここで、気付くんですよね。相手を間違えたことを。
「わたしはだれと戦っていたのだ」
 まったくそのとおり。涙で前が見えません。


 気絶中の武蔵を乗せたまま漁師は自分の小屋に戻ります。目を覚ました武蔵は
 「わたしは・・・だれだ」
 記憶喪失でまんがな( ̄□ ̄;)!!すごいなーこの展開。でも辻褄合わせてるよ!
 助蔵のセリフ「人を無闇に殺すな」・・・あたりまえのことですが、言わせるタイミングは監督さんの手腕ですね。
 そんなときに、佐々木の仇とばかりにぞろぞろとお侍さんが。記憶もあやふやのまま、二刀流で応戦。多分このへんで記憶は戻っているのかと。「無益な殺生はしたくない」初めとは間逆なセリフです。
 そして殺陣シーン。これがもの凄くかっこえぇ! 最近、中国風の殺陣が多いですが、それとも違い、また、日本独自の美しい殺陣とも違う、力強さがあります。なんとか斬らないで相手を倒そうという気持ちと、まとめてなぎ倒すといった感情が両方表れていると思います。このシーン、可成り好きですね。


 そして武蔵は身を隠す事になるわけです。


 この監督さん、カットの取り方が面白いです。部分的にストロボ写真の様なカットや、画面を二つに切って、色をセピアやモノクロにしたり、CGを多用している感じはしませんでしたが、なんだか編集好きな感じがしました。ドラマとか撮ると多分好みですね。


 そんなにものごっつ期待して観たわけではありませんが、予想以上に面白かったです。


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