陰陽師U


公式HPはコチラ


 都最強の陰陽師安部晴明と、友人源博雅の、おだやかーに細々と友情を育もうと思ったら、周りはそうは問屋がおろさない、片割れが巻き込まれたら芋蔓式に片割れも、結局守る気もないのに都を守る羽目になる、マジックファンタジー。


 私は、岡野怜子女史の漫画のイメージが強いのですが、映画は、これはこれでOKかと。
 源博雅役の伊藤秀明さんはもう、なんていうか、ものごっつ可愛い。漫画の博雅も可愛いですが、漫画は格好いいときはえらく格好いい。どちらかと言えば博雅ファンなので。
 伊藤秀明さんは「YASYA」の時の格好いいイメージがあったのですが、この作品じゃあ可愛さ大爆発ですね。ぽーっとする表情がなんともいえない。目をギョッとしたり、すぐ「じーん」と泣いたりはしないのですが、動作が鈍い。きょとーんとしたり、まさに癒し系。「うみさる」の彼とは別人のようです。今回は楽器を演奏するシーンに力入ってましたね。前回はどちらかというと争乱のシーンが多かったので。博雅、雅楽士だからよくよく考えると、武芸はからきしだし

 安部晴明役は言わずと知れた狂言師。舞はできるは、所作は美しいは、着物は似合うは、ニヒルな表情はお手の物だはで、まさに適役。にやり、と笑う瞬間が腹黒くて好きです。漫画の晴明より熱い男ですね。結構へまもするので、より人間臭い。確か、晴明って藤原氏のお抱え陰陽師でしたよね。主に呪詛返し専門の。なら、本人は案外俗っぽかったのかも知れませんね。
 野村さんの晴明には文句は全くないのですが、演出として、
ウヅメちゃんはどうかと(笑)
 紅さした時には「やるんかー!?」と。 狂言って女性役ありましたっけ・・・本人は楽しそうでしたが。失礼ながら画面見てちょっと笑いそうに・・・。まあ、上半身まっ裸で踊られるよりは良かったかと。

 
 前作では博雅が死んで晴明が泣きましたが、今回は晴明が死んで博雅がぼーっとしているうちに復活。敵の力を借りてではありますが、さすが晴明さま。
でも二人ともことあるごとにくっつきすぎ(笑)


 今回の敵は河童と狸に踊りを教えるプルーンの方(笑)そんなに極悪人臭くはないですね。その前に「梟の城」を観ていたからでしょうか。前作の敵は自分自身が力を手にして己自身で戦っていましたが、今回は息子にやらせているし。まあ、ある意味正しい呪術の使い方ではないかと。最後はいい人っぽく終わりましたし。


 今回キーパーソンである娘役は深キョン。水干や狩衣着ても女の子にしか見えません。可愛いらし過ぎる感がありましたが、最後が母性を象徴とするので良かったのかも。ただ、巨大な繭(玉子)が割れて登場するシーンは女禍を彷彿とさせました。巨大化しているー。あのシーンはもうちょっと別のイメージがよかったです。分かりやすかったですが。
 やっぱりあのシーンでは脱いだんでしょうか・・・胸の谷間が気になります。


 息子はいっちー(知人がこう呼んでいました)可愛い顔をしています。まあ、博雅の内から滲み出る可愛いらしさには敵いませんが。あどけない感じ。ただ特殊メイクで後半はその可愛いらしさは表にでませんが。
 その幼さが微妙に須佐之男になっても残っていて、荒ぶる神というより、お姉ちゃん大好きオーラ全開だった気がします。筋肉とかの特殊メイクはなんだか微妙に古臭い気も。わざとですかね。


 前作でも思ったのですが、さり気に羅生門から洛外への通りのシーンがかなり好きです。ただでーんと広いだけの。実際、平安京から一歩外にでるとあんな感じだったらしいのですが。洛中は雅な世界で美しい色とりどりの着物を纏い、一歩外に出ると、着るもの食べる者にも苦しむ人々が道ばたにあふれる。道と壁と人々しか映らないあのシーンは漫画でも映画でも名シーンではないかと。


 あと微妙に好きだったのは伊武さん演じる藤原安麻呂。都を守る心意気も娘を思う気持ちも筋が通っていて真っ直ぐだったのに、あっけなく首を飛ばされ、人の死は善悪などの外に有るんだと改めて思いました。「滅びるときは滅びる」・・・晴明の言葉でしたが、理に適っていても腑に落ちませんね。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送