ハウルの動く城

 宮崎駿監督の最新作。自分にコンプレックスを持っている少女ソフィー。街で偶然出会った魔法使いハウルに関わったため、荒野の魔女の標的になり、90歳のおばあちゃんに。呪いの解く方法を探しているうちに、ハウルの城で掃除婦として住むことに。


 賛否両論あるようですが、個人的にかなり好きな作品です。原作を知っている方はかなり端折られていて不満のようですね。反対に端折られ過ぎてよく分からないという意見も。原作を知らずに観ましたが、逆に想像をかき立てて楽しく拝見できました。映像的には前作「千と千尋の〜」の方が好きですが、話はハウルの方が好きかも。恋愛を全面に押し出すのは宮崎監督では珍しいですね。「耳をすませば」を初めて観たとき「近頃のわかいもんは・・・」と呟きましたが(笑)キスシーンがあったのもなんだかドキドキしてしまいました。原作を読んでみたくなりましたね。


 時代背景はよく知らないのですが、第一次世界大戦あたりの英国かなんかですか?港はイタリアっぽい気もしましたが。ちょうど「チップス先生さようなら」という英国映画を観たからでしょうか?戦争を表現する部分が重かったです。戦争に正義もありませんし、「守るもののために」というのはよけいなお世話ですよね。最近の宮崎監督の作品はどちらが正しくてどちらが悪いというのを区別しないことが多い気がします。それがより考えさせるのですが。


 キャラクターについて。まずソフィー。自分にコンプレックスを持っていて、自分が本当にやりたいことを見つけず(見つけられず、ではなく)あるがままの状態を受け入れている少女。最初の印象は兎に角
「眉毛太いなぁ」
でした(笑)まあ、少女より少年が美人が基本のジブリですから、まあこんなものかな、と思っていたのですが、おばあちゃんになると、可愛いです。動くたびに間接がパキパキいって、ちっちゃくて。指輪物語などでは美人エルフには目もくれずに「おじいちゃーん!」と叫ぶ自分なので、びばおばあちゃんです。そしておばあちゃんになったとたん、結構行動力が出てきます。おどおどしないで自分の意見は言います。自分の思うままに行動します。そこに自分の存在を見つけて行くんですね。
 やはり謎だったのが呪いが解けるキーポイント。荒野の魔女の魔力が消えた次点で、呪いは解かれていると思うのですが、思いこみなのか、若くなったり戻ったり。やっぱり鍵は
「恋心」
ですかね?
 最初は眉毛の太いさえない感じだったんですが、段々美人になっていくんです。髪を切ったときには友人と
「おかっぱ万歳」
とはしゃいでいました。可愛い。美人さん。あーもうハウルにゃ勿体ない。


 次にハウル。最初の登場シーンでは
「ちくしょう」
と思うほどムカつく格好良さでした。なんだよこの金髪。睫毛長いよ。変な汗を掻くほど動悸がしました。声がすまつぷの木村さんですが流石に最初は違和感がありました。が、ソフィーの掃除の所為で掛けた魔法が解けて黒髪になったときの
「ソフィーのばかぁ! だからやりすぎるなっていったじゃないかー」
には脱帽でした。可愛すぎるぜこんちくしょー! ハウルは黒髪の方がダントツに美人だと思います。そしてヘタレだ。ヘタレ万歳。人面鳥の時は流石にどうよあれ、とは思いましたが。あれは何の鳥ですかね?ツバメ? 顔が良いとヘタレも魅力になって卑怯だと。あと、ヒーローの生ケツにも動悸がしました。サービス!?


 カルシファー。よくしゃべる火だ。ずっと彼の名前を「ガルファクシー」だと思っていました。働き者。そして一番の力持ち。我修院さんの声が妙に合っていました。こういうキャラクターが良いですよね。これなら私にも描けそうだ(笑)


 マルクル。最初の登場シーンから友人が「可愛い可愛い」連呼でした。確かに可愛いですが、私は彼の掛けているがま口ポシェットが気になって仕方がありませんでした。何が入っているんだろう・・・。ぷくぷくほっぺが愛しいです。ソフィーに「家族になろう!」と、ソフィーおばぁちゃんのエプロンにポスっと抱きついた時には、将来立派な漢になると確信しました・・・師匠に似ずに


 カブ。紳士です。じぇんとるまーんです。私の心を始終放さなかったキャラクターです。ソフィーに「宿でも見つけてきて」と言われて。きっちりハウルの城を連れてきた時点でときめきました。くるくるまわりながら洗濯物を干したり、崖にぶつかりそうになるみんなを身を呈して守ったときには漢を見ました。
が、が、が!
最後の最後でどんでん返し。
なんでじゃー!なんで人間になるんじゃー!
おかっぱの色男でしたが案山子のままがよかった(T_T) まあ、人間に戻った途端、目の前で愛しの人が別の男とラブラブを繰り広げられていたのには同情を禁じ得ませんでした。

 
荒野の魔女。美輪様です。でもおばあちゃま。正真正銘のおばあちゃま。王宮の階段を上るシーンでは劇場内が結構笑いに沸いていました。やるところではお約束のようにやってくれました。「しょうがないねぇ。大事にするんだよ」にも会場は沸いていましたが、個人的にちょっぴりじーんときました。おじいちゃまおばあちゃまネタには弱いんです。最終的には家族の一員です。

 
サリマン。この人も最初「サルマン」だと思っていました。いい加減耳が悪いですね(笑)これじゃあ指輪物語の魔法使いだってば。見た目は優しそうな方ですが作中最も腹の黒い人。何考えているのかよく分からない人です。なんだかハウルに戻って欲しくて戦争仕掛けていたようにしか・・・。
兎も角、周りにはべらしているおかっぱ美少年は羨ましい限りでした(笑)なんだかどんどん増えていったし。サリマンの趣味?

 
ヒン。こんな名前の犬が中国にいませんでしたっけ?足の短いもっぷみたいなやつでした。ソフィーに一目惚れするあたりは目が高いです。ほとんどセリフ有りませんでしたね(笑)

 

 音楽は相変わらず素敵でした。特に「人生のメリーゴーランド」ですか? 主題歌は忘れたのですが、テーマ曲ですよね? あれが耳から離れませんでした。三拍子ですよね?アコーディオンの音がどことなく懐かしい感じです。


 映像の色彩が今までと微妙に違う気がするねと、最初のシーンで友人と話していたのですが、テロップを見て、マッドハウスやGONZOが参加しているのに驚きました。あーなるほど。まあ、お隣の国に発注するよりは、日本の技術の結晶みたいで、ある意味得した気分?

 取り敢えず、今回は
「おかっぱ祭り+生ケツ」
でした。眼福眼福。もう一度みたいなあ。個人的には続編も観たいですね。


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